Title

Description

    Ingolstädter Fräszentrum GmbH / Josef Hofmann Modell- und Leuchtentechnik GmbH

    1984年、最初の研削機アセンブリー完成から24時間以内に発泡スチロール製のリアウィンドウが出来上がるのを目の当たりにしたときのヨーゼフ・ホフマン氏(Josef Hofmann)と従業員一同の驚きようは大したものでした。その場にはミュンヘンの青年実業家としてTebisの社長、ベルンハルト・リントフライシュ(Bernhard Rindfleisch)の姿もありました。

    会社

    Ingolstädter Fräszentrum GmbH und Josef Hofmann Modell- und Leuchtentechnik GmbH

    都道府県

    Ingolstadt, ドイツ

    主要課題

    Tebisによる一貫したCAMプロセス

    利点
    • 情報の流れの最適化
    • マルチセットアップによる時間の節約
    • シミュレーションを行うので確実
    分野

    自動車産業

    部品加工

    公開済み

    2014

    インタビュイー: クリストフ・バイヤー氏(Christoph Bayer), プロジェクトコーディネーター

    私たちはTebisコンサルティングのサポートにより、プロフェッショナルで効率的なプロジェクトマネージメントを短期間で導入することができました。

    アンドレアス・ホフマン氏(Andreas Hofmann)、最高経営責任者

    ベルンハルト・リントフライシュは1983年、Hofmann向けにPC利用時間記録ソフトウェアを開発。以降はNC加工とグリッドラインのデジタル化をサポートしていました。すぐに、これらの技術をさらに極めることで小規模サプライヤーや模型メーカーに大きなチャンスが訪れることが予想できたといいます。そこでヴィジョンとして掲げたのが、メインフレームのハードウェアではなく、3D加工でもPCをもっと活用するというものでした。リントフライシュはこのビジョン実現のため、設立間もない社内で機械とNC技術の研究に集中。実際、ヴィジョン達成までに時間はかかりませんでした。当時まだ開発されたばかりのCAD/CAMシステムのひとつとしてTebisが導入され、PCにインストールされたのです。何を隠そう、Hofmannは当時販売がスタートしたばかりの1.03バージョンの最初の納入先でした。ちなみに、当初はソフトウェアをローカルPCでしか使用できませんでしたが、そのために必要となったハードロック番号は204001でした。

    ユルゲン・ホフシュテッター氏(Jürgen Hofstetter)とクリストフ・バイヤー氏(Christoph Bayer)の発表に満足げな表情のTebis社長ベルンハルト・リントフライシュ。自社紹介と30年にわたるTebisとの提携関係の総括に続いて、現在の共同プロジェクトについての説明が行われました。

    そして30年後

    30年でたくさんの変化がありました。Tebisは今日では従業員250名を擁するグローバル企業に成長し、デザインから製造までに一貫して使用可能な最新のソフトウェア・プロセスソリューションを提供しています。また、Hofmannでも現在はヘッドライトやテールランプのプロトタイプと少量生産、さらにはインテリア・エクステリア模型に特化。それ以外にもモデル作成、テストゲージ、CADデザイン、NCプログラミング、電気・電子機器、ラピッドプロトタイピング、真空成形用金型、表面加工、光学配置、シミュレーション分野のずべてに対応した製品を取り揃えています。加工作業は自社のマシニングセンターで行われます。これだけ広範囲にわたる製品を適切に提供できるよう、2006年には会社分割によって事業が二つに分割されました。これにより、30名ほどの従業員を抱えるIngolstädter Fräszentrum GmbHと90名程度の従業員を擁するJosef Hofmann Modell- und Leuchtentechnik GmbHの合同企業が誕生しています。

    「迅速なプロセスとお客様にご満足いただくこと、そして最高品質のお約束が当社のモットーです。これまでのTebisのサービスとサポートには、提供してもらったソフトウェアソリューションと同じくらい満足しています。だからこそ、今回も当社のプロセスソリューションに関しては全面的にTebisコンサルティングにお任せしていますし、しっかりサポートしていただいています」とIngolstädter Fräszentrum GmbHの業務部長、ユルゲン・ホフシュテッター氏。

    両社は完全な相互補完関係にあり、作業の息もぴったり合っています。マシニングセンターでプログラミング、加工される製品の50%では、社内でデザイン・開発も行われています。主な納品先となるのは自動車メーカー、開発サービスプロバイダ、デザインスタジオや量産部品サプライヤー。その安定経営と技術革新面から、地元バイエルン州からも一目置かれる存在です。Josef Hofmann Modell- und Leuchtentechnik GmbHは2014年、バイエルン州経済、メディア、エネルギー、技術大臣によって継続的な成長と従業員の増加が認められたバイエルン州の50企業に2002年から贈られている『Bayerns Best 50』を受賞。

    Ingolstädter Fräszentrumの玄関ホールで写真撮影に応じてくれた創業者の息子にして今日の経営者であるアンドレアス・ホフマン氏(Andreas Hofmann)、プロジェクトコーディネーターのクリストフ・バイヤー氏、業務部長のユルゲン・ホフシュテッター氏。

    30年にわたるCAD/CAMでのモデル製作

    2014年5月にTebisが世界各地のクライアントを招待し、自社で創立記念イベントを兼ねて大々的な社内展示会を開催したときも、クリストフ・バイヤー氏とユルゲン・ホフシュテッター氏には特別講演者として参加していただきました。ユルゲン・ホフシュテッター氏はIngolstädter Fräszentrum GmbHの業務部長。一方、両社のプロジェクト管理責任者を務めるクリストフ・バイヤー氏は、創業者ヨーゼフ・ホフマン氏の孫にあたります。ベルンハルト・リントフライシュにとって、Hofmannはこれからも特別な会社であることに変わりはありません。それだけに、長年にわたる提携とともに信頼関係もできあがり、両社の絆もより深まったのはとても喜ばしいことです。

    Tebisのお得意様を訪問

    両氏の講演内容と社長の熱意のおかげで、Tebis社内でも両社とのパートナー関係に対してさらに意欲的に取り組むようになりました。そして、初めてのTebis導入先となった同社の訪問に踏み切ったのです。Tebisと同じく、どちらも『一からスタート』した典型的な中小企業です。ヨーゼフ・ホフマン氏は1950年にはすでに家具工場を設立。その後30年間にわたってシャシーモデル製作、プラスチック加工、測定技術にまで事業を拡大し、1984年にはBohner & Köhle製研削機とFidia製コントローラを導入。リントフライシュもこのときはずいぶん興奮気味でした。当社の訪問時には、ユルゲン・ホフシュテッター氏とクリストフ・バイヤー氏に敷地内を案内していただきました。2012年から2014年にかけての新築工事で、社内の技術革新をサポートするための広大なスペースが新たに設けられたとのこと。もちろん、ハードロック番号204001はずいぶん前から最新のフローティングシステムに置き換えられています。また、CAMプロセスチェーンには全体にTebisのソリューションがちりばめられています。さらに、部品の準備段階では、モジュールのデジタルデータ処理と拡張サーフェスデザインを用いたNCプログラミングが行われます。分析と組織化により、作業がスムーズに進むだけでなく、詳しい情報の提供も可能となりました。プログラミング用として3+2軸側面ミリング加工、同時5軸フライス加工関連モジュールすべて、さらに2.5Dドリルとミリング加工、フィーチャーデザインモデルが使用されています。加えて、マルチセットアップを使うことで時間の短縮が可能です。そして、デスクワークで工場向けデザインを仕上げるため、全加工方法を現実に即してシミュレーションできるTebisのシミュレーターがフル活用されています。

    大手自動車メーカーの間でも同社では最高品質の製品しか扱わないと有名です。今日では高性能ヘッドライトやテールランプの設計と製造が同社の主要事業となっています。

    プロセスソリューションとしてのTebis

    「2年前まではTebisをプログラミングシステムとしてしか使用していませんでした。コンサルティングや全面的なプロセスソリューションのことまで考えていなかったんです」と説明しながらユルゲン・ホフシュテッター氏が案内してくれたのは、長年にわたって大幅に規模が大きくなった圧巻の機械工場でした。現在、マシニングセンターには同時5軸フライス加工、3+2軸側面ミリング加工の関連機器が何台もそろっており、中には車体全体の製造が可能なマシニングセンターすらあります。また、5軸研削盤とともに2011年から導入されたRöders社の高速加工機も稼働しています。その後、クリストフ・バイヤー氏がさらに、「非常に精度が高く、完成品のサーフェスが驚くほどきれいに仕上がるんです。それと同時に、NC加工の仕上がりに対する要求水準も一気に上がりました。そこで、機械の複雑な加工状況を正しく表示するには、Tebisシミュレーターが必要だという結論に至ったんです」と、このハイテクマシンの投入から社内の意識改革に至った経緯を説明してくださいました。そしてユルゲン・ホフシュテッター氏からも、「プロセスソリューションによってさらにスピードアップと品質改善が可能だと分かってからは、ジョブマネージャーと自動化オプションを活用しようということになりました。Tebisコンサルティングには、このテーマについて本当にしっかりと相談にのっていただきました。現在はTebisインプリメンテーション部にプロセス最適化のお手伝いをしていただいています。実際に1:1のモデル製作が可能なツールデータベースなどを構築しているところです。今回の最適化プロセスの結果も、社員一同大変楽しみにしているんですよ」とのコメントをいただいています。

    その他の部品と同様、光導電体のプログラミングもすべてTebisで行われています。